あのクリエーターの書斎、本棚とは 若木信吾 高橋盾 他

書斎に関する記事といえば、主流は作家や知識人のものが多い。
このEYSCREAMは、そんな記事ばかりを読みたい購読者が対象ではない。クリエイティブに生きるためのライフスタイル メンズファッション・カルチャー情報雑誌、現代のクリエーター、デザイナーのことが知ることができるのです。

特集 書斎-Where we imagine.-
「あのクリエイターの書斎、本棚とは」

ということで、
若木信吾: 写真家、映画監督、執筆活動にマルチに活躍する。2010年、故郷の浜松市に
小さな書店「BOOKS AND PRINTS」をオープン。オフィスの写真と記事。

高橋盾アンダーカバーデザイナー(アンダーカバーとは、1990年に高橋氏が立ち上げたブランドのこと。本業のファッション雑誌は少なく、パンク系の雑誌が豊富。
戌井昭人:創作家、作家。代表作「まずいスープ」「びんぞろ」「ぴっ」「すっぽん心中」

野村訓市:雑誌での企画、編集、執筆の他、イベントやブランドのディレクション、プロデュース。自称かなりの活字中毒とか。

都築響一:建築、デザイン、都市生活の記事が主流。写真家、編集者、ジャーナリスト。

河村康輔:グラフィックデザイナー、コラージュアーティスト。

内沼晋太郎:ブックコーディネーター。下北沢の本屋「B&B」、numabooksを主宰。

カトウ リサ:スタイリスト、本棚はマインドマップ。

YOSHIROTTEN:グラフィックデザイナー、アートディレクター。

「書斎を作ってみよう」
CREATIVE TOOLS FOR CREATIVE WORKERS――書斎を彩る文房具カタログ
TOKYO BOOK STORE――東京にある個性派ブックストア20選

書斎に関する2冊の雑誌 EYESCREAM  必読本大全

EYESCREAM (アイスクリーム) 2014年 02月号 [雑誌]
今日、私が購入した「書斎」関連の雑誌等である。EYESCREAM (アイスクリーム) 2014年 02月号においては、特集そのものが書斎である。
一方、必読本大全の方は、一見書斎とは関係なさそうだが、書斎のアイテムである「本棚」に関する本が、紹介されているのが目に留まった。「本棚」に関する本が結構あることに驚くとともに自身が所有する本も、その中にあるのを見て、自分もまんざらでもないなとほくそえんでしまった。別の機会に本棚の本に関する記事を書きたい。

筒井氏の本棚


筒井氏の本棚の写真が、ダイヤモンド社の『本棚が見たい!』に載っていたので、それをもとにちょっと!
木製の備え付けの本棚のようである。自分の著作は、大きく上下に分かれた上の段に置いてある。最上段には、文庫が、その下には筒井康隆全集が鎮座している。その下に見える蔵書を挙げてみよう。

※内容について詳細分かりかねますので、興味のある方はamazonなどで確認してください。

『フランス文壇史』 渡辺 一民
『小説のために』
『秘儀としての文学―テクストの現象学へ』 笠井 潔
『求道者と認識者』 伊藤整
『表現する者』 大江健三郎
『終焉の終り―1991文学的考察』 笠井 潔
『外部の思考・思考の外部 笠井 潔
『テクストの読み方と教え方』  折島 正司、ロバート・スコールズ
『クラリッサの凌辱』 テリー イーグルトン、大橋 洋一
『マルクス主義と文芸批評 テリー イーグルトン 鈴木 聡
『テリー・イーグルトンのブロンテ三姉妹』 テリー イーグルトン 大橋 洋一
『ヴィクトリア朝の文学と絵画』
『言語学と小説 』豊田 昌倫
『フロベールの鸚鵡 』ジュリアン バーンズ、 斎藤 昌三
『ねえやが消えて―演劇的家庭論』 奥野 健男
『ジェイムス・ジョイスと言語革命』
『文学は死滅するのか』奥庭健男
『間の構造』奥庭健男
『語源散策』岩淵 悦太郎
『文体顕美鏡』篠沢 秀夫
『新しい小説のために』ロブ・グリエ
『二十世紀小説論』福永 武彦
『批評の機能―ポストモダンの地平』大橋 洋一、テリーイーグルトン
『書物の夢夢の書物』清水 徹
『最後のフーコー』 ミシェル フーコー、J. バーナウアー、D. ラズミュッセン、 山本 学
『着想の技術』筒井 康隆
『英仏普遍言語計画―デカルト、ライプニッツにはじまる 』ジェイムズ ノウルソン、浜口 稔
『ポスト・モダンの条件―知・社会・言語ゲーム』ジャン=フランソワ・リオタール 小林 康夫
『他者のユマニスム』エマニュエル レヴィナス 小林 康夫
『ユーケルの書』 エドモン ジャベス 鈴木 創士
『内部の人間』秋山 駿
『S/Z―バルザック『サラジーヌ』の構造分析』 ロラン・バルト 沢崎 浩平
『ミモロジック』
『フィギュール』
『意味について』
『批評の政治学』
『詩の記号学のために』
『源氏物語のディスクール』
『小説と反復』
『テクストの表象』
『positive』
『語る身体のスキャンダル』
『文学とは何か』
『文学2 想像と創造力』
『生存の限界』
『砂漠の歳月』
『本能』
『ニホンザルの生態』
『動物の第六感』
『生物から見た世界』
『無名のものたちの世界』
『絶滅の生態学』
『アマゾン動物記』
『クモの話』
『ピグミー・チンパンジー』
『エコロジー入門』

山田風太郎の書斎/書庫

山田風太郎の書斎机に鎮座する何本でも吸い殻が入りそうな底の深い灰皿。そして、マッチ箱、手のひらに包み込める、あの大きさでなく、輪ゴムの箱より一回り大きめの、あのサイズだ。風太郎は無類のたばこ好きで、写真の中の彼は、たばこを手に持っているいたり、咥えているものが多い。原稿用紙と筆記具の数々、そしてたばこに関するアイテムとの共存共栄のような空間から風太郎の多くの作品が生まれ出た。
また、この書斎机には、特徴的なアーム式のライトがくっついて、机面を照らす光量が調整できる。ほとんどの仕事を夜に行っていた風太郎にとって、微妙な光の加減ができる照明は、きっと仕事環境づくりに不可欠なものであったろう。
今、風太郎の書斎机は、山田風太郎記念館に再現されている。本来は昭和41年春、多摩丘陵の桜ヶ丘に構えた邸宅にあったもので、ここが、風太郎の終の住処となった。
さて、書斎はというと、意外とシンプルだ。和室の書斎には、先に出てきた書斎机が1つ、右隣にテレビやお茶セットなどが置いてあるテーブルが一つ。4面の壁のうち、2面が本棚といった構成である。床には、雑然とした資料が平積みしてある。
書斎以外にも、蔵書を保管しておく書庫があったようだ。蔵書は、「明治研究」「地誌」「戦記」といった自分なりの分類だったようだ。『風眼抄』には、「欲しい本だけは無造作に買って来たつもりだが、さて今書庫を見て、眼でざっと勘定しても、どうも一万冊もありそうにない。考えてみると一日一冊買ったとしても、三十年でやっと一万冊である。(中略)一万冊はないとしても、まあ何千冊かはあるだろう。」と記してある。

原敬の書斎

1918年に第19代内閣総理大臣に就任した原敬は、今の岩手県盛岡市本宮(当時の岩手郡本宮村)に直治、リツの次男として生まれた。無爵平民で首相となった彼の口癖の一つに「没趣味である」という言葉があった。しかしながら『原敬日記』には、「閑得て読書する楽しみほど楽しきものはなし」(明治24年2月22日)とあるように読書をたいそう好み、蔵書は優に1万冊を越えた。その範囲は、和書、漢籍、フランス語の書籍を揃え、分野も多岐にわたっていたという。
原敬は大正4年3月鎌倉の腰越に別荘を新築しており、翌年、質素な、瓦葺きの純日本的なつくりの書斎を増築している。先ほどの『原敬日記』には、この書斎について、「手狭につき書斎一室増室の必要を認め先般らい着手し,今回落成せり,八畳の間一室なり・・・6月完成」と記されている。現在は、移築されて盛岡市の「原敬記念館」で、その書斎となった館をを見ることができる。