司馬遼太郎の書斎

司馬遼太郎が書斎で使用した;ダーマトグラフが気になる

『坂の上の雲』の作者である司馬遼太郎氏の書斎の写真を以前、サライという雑誌で見た。その写真の中で印象深いものの1つがダーマトグラフという筆記具である。
今ではめずらしい何種類かの色のダーマトグラフが机の上で存在感を主張している。氏が、自分の原稿に、この色とりどりのマーカーを用い、何度も推敲を重ねている様子が想像できる。
さて、ダーマトグラフは、最近ではあまり見られなくなった。若い世代はもしかして名前すら知らないかもしれない。この絶滅危惧種のような筆記具は、昔、色鉛筆をカッターで削らなくともよいということでずいぶん重宝した。芯は太いものの、短くなり、書きづらくなったら、芯の脇についている糸を引っ張ると芯を包んでいたロール紙がくるくるとはずれ、芯が出てくるという代物である。
私が、思い出すのは、学生の時、テストで教師が採点に用いていた赤のダーマトグラフである。あの太さでは、細かい文字を書くことに全く適さないのだが、ほしくてたまらず、ある文房具屋で見つけて買ってきたっことがあった。当時は、ダーマトグラフは赤しかないと思っていたが、司馬氏が使用していたように実はいろいろな色のものがあるのだ。
私が、それを知ったのは、板坂元氏の名著『考える技術・書く技術』を読んだ時であった。板坂氏は、実は黄色のダーマトグラフを読書の時に必ず使うというのだ。板坂氏のダートマグラフの使用法については、今後語るとして、司馬遼太郎氏が、なぜダーマトグラフを使用していたのか。その理由は、一度ダーマトグラフを実際に使ってみて、国民的作家になった気分にひたってみると少しは分かるのもしれない。

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