脳がすぐ怠けようとするは、脳の基本的な性質らしいが

「人間は社会的な動物である」とアリストテレスが述べたように、人間は、一人では生きていけませんし、誰かに支えられているとともに、社会に貢献する何らかの役割をもっているものです。現代の多くの人間は、学校や会社、家庭、町内会や趣味のサークルなどなど、いくつかの組織集団に重複して所属しているのが普通です。 続きを読む

知的生活のための健康づくりとして、生活リズム

人から話しかけられたときなどにパッと反応できない。話を聞いても文章を読んでも内容がスラスラと入ってこない。よく知っているはずのことが思い出せない。思考がすぐに途切れてしまう。よいアイディアが浮かばない。集中力が続かない。ぼんやりしているうちに時間が過ぎている。そのために、仕事や生活が上手くいかなくなっている。

これって、自分にほとんどあてはまることだ。そう思って、手に取ったのが、築山節氏の『脳が冴える15の習慣』だ。現在自分のコンプレックスともなっているこれらのことを解決する糸口がここにあると思った。 その中で、自分が実践しようと思いながらできないことが、冒頭に述べられている。それは、「生活リズム」を整えること。 なぜ、自分がこれを行えなかったのか。考えてみると2つの理由が自分にはある。第1に、生活リズムが不規則でも周りに頭の回る人間や、論理的で話が流暢な人がいるではないかという疑問である。第2に、仕事をこなす十分な時間がないからなかなか生活リズムとをつくりにくいという思いである。
「生活リズム」などというのは、小学生や中学生だった頃よく聞いた言葉だが、健康のため子供に規則正しい生活をおくらせたいという教師や親の単なる願いに過ぎないのではないがと考えていた。
しかし、脳にかかわる診療に携わってきた築山氏が、脳を冴えさせるためには、生活の原点をつくること、要するに生活リズムを整えることと述べている。そして、生活リズムを失うことは「ボケの入り口」とまで訴えているのだ。
実際、私は無意識のうちに脳がフリーズしているのではと感じることも多い。自身でそう思えるなら、まだ病気ではないだろうが、病気でないという確証もない。頭が真っ白になる仕組みを築山氏はこう述べる。

思考を組み立てる前頭葉が休みたがっているときに難しい話をするので、長続きしない。話している最中に活動がすうーっと落ちて、不意に何も考えられなくなってしまう。次の言葉が出てこなくなる。そういうときでも感情系の方は目覚めていて、まずい状況であることは分かるので、動揺する。その感情系の動きを抑えるための機能も脳にありますから、ますます考えることにエネルギーが割けなくなる。

みなさん、どうだろうか。思い当たることはないだろうか。

・知的生活のための健康づくりとして、生活リズム。先ずは早寝早起きから

あらすじ本は、ストーリー性のある書評である

最近あらすじの本が売れているらしい。若者は、近代文学と呼ばれる作品の題名程度は知っていても、中身までは知らないことが多い。しかし、この状況は、壮年層にもいえる。
欧米のビジネスマンは、世界的な名著の例を引き、会話に盛り込むのに長けているそうだ。日本人のビジネスマンはどうだろうか。グローバル化されていく社会でいきる者にとっては、社会人になり、年を重ねるにつれ、そんなことも知らないでは恥ずかしい気にもなるであろう。教養が、グローバル社会にあっては、重要であることを認識しなければならない。
あらすじというのは、邪道ではあるが、最近は表現が豊かで読み応えのあるものが多い。私も書店でこの手の本を手に取って読んでみたが、すうっと引き込まれてしまった経験がある。換骨奪胎し、現代的にアレンジすれば、愉しいものができそうだと思う。
あらすじから入って、気に入った元の作品を読んでみる。そんな本への導かれ方もあってもよいのではないか。つまり、あらすじは、ストーリー性のある書評であると考えればよいのである。
ちなみに、一部分を抜粋した本もある。作品の息吹を感じるのには、こちらもよいが、全体像が分からない。あらすじ本と抜粋本、どちらであっても、元の作品につながる読書にしたいものである。