岡崎武志さんの『蔵書の苦しみ』 

 20140111_221345岡崎武志氏の『蔵書の苦しみ』を読了した。蔵書家ならではの悩みや苦しみについて、自身のことや著名人の蔵書にも触れてつづられている。

本文中に、桟雲峡雨の『記者探訪 裏面の東京』という本が、入手困難であるが何としても読みたいものだと岡崎氏は言う。そして、この本を『人間通』の著者であり、書誌学者の谷沢栄一が所持していた、さすがであるといった内容が書かれている。
果たして、本当に入手できないものか調べてみた。現在のところ、確かにアマゾンや日本の古本屋では入手できないようだ。スーパー源氏の検索にも引っかからない。やはり、岡崎氏の言うように貴重な本で、私たちは読むことすらできないものか。名前ばかり知っているが、まだ食べたことのないお菓子を想像するようなじれったさがある。

しかし、実は私が調べたところによると、国立国会図書館で検索すると、すでに電子データ化されている書籍で、インターネットにつながっていれば誰でも読めることが分かる。古典的な和漢書のみデータ化せれているとばかり思っていたのだが、すでに大正時代の書籍も「自炊」されているのである。国でやっているのだから、自炊ではなく、公営の大々的な料理づくりとでもいうべきだろうか。

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