『定年後の起業術』 津田倫男 

先日、テレビ番組「何でも鑑定団」の中で、ある依頼人が、将来は集めた収集品をもとに骨董屋を開きたいと話していた。その依頼人は、依頼品の評価を自信たっぷり2000万円としたが、結果は数千円であった。

自分の趣味を将来は、自分の老後の仕事にしたいと考えている人は多いと思う。私も、古書店経営でもやってみたいと思ったことがないでもない。超高齢化社会に突入し、シルバー人材の活用が、これからの時代はますます大切になるのは言うまでもない。しかし、現実に自身のキャリアを生かして再就職できる者がどれほどいるだろうか。

定年後の起業術
そんな折、ちくま新書として、『定年後の起業術』という本が出た。定年後の人生において自ら起業する場合の注意点などをまとめている。著者の津田倫男氏は、本来なら企業の適齢期ではないシニア世代に、シニアゆえの利点を生かして成功する方法を解説している。起業マインドをもち、柔軟な発想をできる方に読んでもらいたい本である。

 

「読書はアウトプット」 藤井孝一を読み、こんなアウトプット法があったのか?と

今日は、書店で、読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方 (知的生きかた文庫)を購入した。

アウトプットで読書に付加価値を付けるという表現がいいなあと感じたのだが、著者の藤井孝一氏によれば、アウトプットには、

(1)話す
(2)書く
(3)行動する

の3つがあるという。

(1)は、明治大学教授の斎藤孝氏が、仕入れた情報は、どんどん話すことをいっており、それと同じことだなと理解した。

(2)は、表現としての基本である。「書く」は、「かく」で、「描く」でも良い。

(3)が、この中では一番新鮮な思いで捉えることができる。行動することがアウトプットであるという発想がなかったからだ。学んだことは、実行に移さないといけない。安岡正篤氏は、実学を重んじており、、学問は知識だけにとどまらず実学であってほしいと願っている。

学びを行動に!、みなさんしていきましょう。

オリンピック効果か?羽生結弦の話題沸騰

先日、とあるパーティー会場でアラフォーの女性二人が、ソチ・オリンピック 男子フィギアスケートで金メダルを獲得した羽生結弦選手のことを話していた。まず、羽生選手のことを羽生君と親しげに呼び、次に衣装にくっついている石のデザインについて大いに語り、最後に海外でも人気に火がついているのよとの真偽のはっきりしない噂話をして盛り上がっていた。

アイドル並みの人気である。傲慢さがなく、謙虚。背負うものは、日本ばかりでなく、被災地の思いも合わせてのことだから、実力が伴えば、国民栄誉賞でもおかしくないと思っているのは私だけではあるまい。

さて、羽生選手のあこがれは、実は、ロシア代表のエフゲニー・プルシェンコ選手だったという。何の因縁か、このオリンピックでプルシェンコ選手は、引退を表明した。もしかしたら、羽生選手のコーチになるのではという話も出ているらしい。(情報はこちら-羽生選手の写真も見られるかも

羽生結弦 カレンダー 2014年

プレミアがしだいについているようです。

 

 

 

映画、「小さいお家」を観て

小さいおうち

山形の片田舎から、東京の平井家に女中として働くようになったタキが、人生の終わりを迎える直前、おばあちゃんと慕う親戚筋の大学生に励まされながら、自身の平凡な自叙伝を書く。平凡といっても、その中には、平井家の子供の病気や、妻、主人の会社の若者に惹かれて事件になりそうになるなどという出来事も出てくる。

人生を終えようとする今、タキのもとには、1通の手紙がある。それは、平井一家を守ろうとしたタキの行為から、それまで捨てきれないで残されたものだ。しかし、それは、世話になった平井家の妻に対する小さな背信である。後悔として、ずっと抱えてきた苦い思い出であるのだ。

人間を描くときに、ただひとりの名もない人物をクローズアップし、その人間が歩むさざ波のようなことを、淡々と語っていく方法がある。さざ波といえども、よく見るとやや大きな波であったり、小さな波であったりする。山田洋次監督の描くシーンには、誰もがその微妙な波を感知し共感できるがゆえに、深く考えさせる場面づくりがある。

タキの物語とともに、あの手紙の存在があることで、人間としての生き方とは何か、一人一人に訴えかける映画になっている。

『センセイの書斎』 内澤旬子

先日蔵書登録したビジネスに効く400冊! 必読本 大全 (日経BPムック)の購入動機は、本の後半部分にある〔本棚の本 あの人の本棚をのぞいてみよう〕 のページである。ここには、18冊の本が紹介されている。そのうち、自分が蔵書として持っているが、3冊ある。その中から今日は、センセイの書斎—イラストルポ「本」のある仕事場 (河出文庫)を紹介する。
著 者の内澤氏が、31か所(書店や仕事場、図書館なども含むため、先生といいながら31人とは書けない)をめぐり、その様子を表したものであり、訪問者であ る。書誌学者の林望氏からスタートするが、林氏の書斎は、新築されて、また違ったものになっている。
林氏の家は → [こちら] からみることができる。

 なお、この本は、松岡正剛氏の千夜千冊でも紹介されており、一部中身も見ることができる。掲載場所
林望: 古典籍からアンアンまで、リンボウ先生のふみくら
荻野アンナ: 豚と駄洒落が飛ぶラブリーな本棚
静嘉堂文庫: 九百歳の姫君、宋刊本が眠る森
南伸坊: シンボーズ・オフィス、本棚はドコ?
辛淑玉: 執筆工場に散らばる本の欠片
森まゆみ: 書斎とお勝手のミニ書斎
小嵐九八郎: 作家が放浪するとき、本は・・・
柳瀬尚樹: 辞書と猫に囲まれて
養老孟司: 標本と図鑑にあふれた書斎
逢坂剛: 古書店直結、神保町オフィス
米原万里: ファイルと箱の情報整理術
深町眞理子: 翻訳者の本棚・愛読者の本棚
津野海太郎: 好奇心のために、考えるために
石井桃子: プーさんがどこかで見てる書斎
佐高信: 出撃基地は紙片のカオス
金田一春彦: コトバのメロディを聞き書きするひと
八ヶ岳大泉図書館: ある蔵書の幸せな行方
小沢信男: 本棚に並ぶ先輩たちに見守られて
千野栄一: 映画ビデオに囲まれた書斎
西江雅之: 本のコトバを聞き取って
清水徹: 至高の書物を求めて
石山修武: 居場所へのこだわりを解放する
熊倉功夫: 茶室のような書斎を持つひと
上野千鶴子: 三段重ねなのに、100%稼動中の本棚
粉川哲夫: 移動、解体、組み立てをくり返す書斎
小林康夫: 「雑に置くこと」の美学
書肆アクセス: ゆったりなのにワクワクさせる棚の妙 2007年に閉店 書肆アクセスという本屋があった―神保町すずらん通り1976‐2007
月の輪書林: 調べ、集め、並べては手放す古書目録の書棚
杉浦康平: 書斎を流動する本たち
曾根博義: 重ねず積まず、五万冊すべてが見える書棚